2012年5月 1日 (火)

「日本流」への過信

5月になりました。

4月中旬から、気温が20度を超え出し、あっという間に25度超えの日々へとなって参りました。

ほんと、ここ数年、長袖の薄着をした記憶があまりなく、ほとんどが、夏物→冬物の繰り返しで、自分がどんな服を持っていたのかさえ、だんだん分からなくなって参りました。(衣装の入れ替えをした際、ここ数年、着ていない服がたくさんありすぎて驚きました。)

ところで、皆さんに質問です。

「何故、あなたは、安いお寿司屋さんに行くのですか?」と問われたら、どうお答えになられますか?

おそらく、「味もそこそこで、価格が断然安いから。」というお答えで、これが圧倒的に多いことかと存じます。

先日、昔ながらのお寿司屋さんに、「失礼ながら、くら寿司さんの存在ってどう思われてます?」とお尋ねしますと、「やめてよ。うちのは、ネタが大きくて新鮮でしょ。それは、食べてもらえれば、お客さんがすぐに分かることじゃないですか。」とのご返答。お会計は、お客様と2人で、くら寿司さんの10倍程度であったかと思います。

私はふと、ここに現代の日本の製造業=現代日本人が抱えている問題点が、潜んでいるように感じました。どういうことかと申しますと、昔ながらのお寿司屋さんは、ただ単に、自分で自社を評価しているだけで、全くお客様の気持ちになって物事を考えていない。と感じられたこと。

ネタが大きくて新鮮であることは、確かに、食べればすぐに分かります。ただ、10倍の価格差が存在することへの圧倒的な差を、お客様に納得させる材料には乏しすぎる。

私もそうですが、お昼にくら寿司さんで食事をするだけでも、充分にお寿司を食べた気分にはなれているのです。(皆さんもそうですよね。)

●寿司飯に大差を感じるかどうか?→ほとんど感じない。

●1コの大きさに差を感じるかどうか?→確かに、ネタ、寿司飯ともに少しは大きいが、反面、食べにくい時もある。

●新鮮さに大きな差があるのか?→確かに、新鮮さは感じるが、10倍の価格差への価値までは感じない。

●サービスに大きな差はあるのか?→カウンター越しで話せるのも時には良いが、個別の席で、さっと食べたい時もあり、ケースバイケースだと感じる。

●その他では、握るところを見れることが楽しい、手で握った食感の方がおいしい。

おそらく皆さんも、このような感覚、感想ではないでしょうか?

昔ながらのお寿司屋さんが、今の時代においても繁盛なさっているのであれば、それはそれで結構なのですが、「安い寿司屋のお蔭で、商売の方はさっぱりだね。」と語っておられるのを聞いて、(もっとお客様の声を聞いて、色々と改善さればいいのに・・・。)と感じ、(待てよ。でも、よく考えてみたら、実は、当社を含む、われわれ製造業社も、全く同じ感覚に陥っているのではないのか!)と思いました。

○中国のような安い金型屋を使っても、我々と同じ量産性などを実現できるわけがない!

○我々と同じトライ回数で、修正、改造に正確に合格できるわけがない!

○我々と同じレベルの品質、精度を実現し、それを維持、継続できるわけがない!

自分の目で確認したのはごく一部であるのに、私の心の中には、このような凝り固まった考えが存在するのが事実であります。社内および、他の金型メーカーさんとの会話の中でも、度々この会話が飛び交っております。

しかし、裏返せばここに、われわれ金型メーカーが、現在も低迷している大きな原因が潜んでいるのではないのか?と感じます。

○お客様に、圧倒的な量産性の差を見せつける、表現する工夫を行っているのか?

○お客様に、われわれの寸法精度の良さ=品質の良さ、トライ回数の少なさを、圧倒的な差として見せつけ、表現できているのか?

自問自答致しましたが、恥ずかしながら、答えはNOでございました。

言葉では負けてないと言っておきながら、お客様にその差を見せつける行動にまでは至ってなく、(お客様の方で、中国で製作した場合との比較をなさって下さい。)と、全てがお客様任せの感覚であることに気が付きました。

社員の意識の中にも、(金型では、特に量産性の優位さについては、最低1年程度の生産の中でしか分からないので、すぐには評価されなくて当然。)との意識が浸透しておりますが、では、この金型が、いったい何十万ショット生産できたのか?を認識できているのか?という質問には、皆無と言っていいぐらい、実は何も知らないというのが現実なのです。

何十万ショット生産ができたのか?も知らずに、自分たちは中国(海外)より優れている!と自負しているのです。

どれぐらい生産できたのかを聞く権利も義務もあるでしょうし、それを知る手立てを講じ、毎月、定期的にユーザー様へのヒヤリングを行う必要性を強く感じます。

●「測定箇所が100か所ありましたが、99か所は狙い寸法通りでした。」

●「このオーディオ金型が、修正、改造含め、このような工夫の中で、たった3回のトライで製品合格できました。」

●「月産1万個で、5年前に製作したこの構造の金型が、一度も社に戻ることなく、現在も生産できおります。」

●「流動解析の結果や、過去の経験値から、この方が間違いなく生産性が上がります。品質向上に繋がります。」
というような、圧倒的な差を自らアピールして提案することや、サービス向上に努める姿勢が、まだまだ薄いように感じております。(弊社内でも、いまだに、「時間がなかったので、測定がおろそかになってしまいました。」との発言を耳に致しますが、圧倒的な差を見せつけるには、100%の精度を実現せねばならないという意識が無さすぎます!)

“海外との圧倒的な違いを表現できなければ、生き残れない時代!”であるにも関わらず、海外との違いをお客様に気付いて、感じてもらえるまで待っていればいい。という呑気な感覚で構えているように思え、このままでは、昔ながらのお寿司屋さんと同様に、われわれ製造業者の淘汰にも、歯止めが掛からない気が致しております。(当然、当社もです。)

ある記事で、(日本企業が世界で勝ち残るには、「日本流」への過信を捨てよ。)とありましたが、成功している企業、例えば韓国のサムスン電子などでは、地域にどっぷりつかって、生活習慣を吸収する海外研修制度が存在するようです。(日本にはほとんどない。)

日本人には、ユーザーの求めているものを知ろうとする心が薄く、「日本人」=自分達がいいと思った物は、海外にも(他人にも)、必ず受け入れられるはずだ!という意識が、強すぎると指摘してありました。

確かにその通りで、先に述べた社内意識を含め、弊社もまだまだ意識改革を求めねばならない、と感じた4月度でございました。

ダルビッシュ投手が、メジャーリーグで早くも認められたような存在感を発揮し始め、香川選手が、ドルトムントの2連覇に大車輪の活躍と、日本人のプレーそのものとプラスして、まじめさ、ひたむきさというものが、大きな価値感となって、世界中で脚光を浴びだしているように感じます。

われわれ製造業社も、「日本流」への過信を捨て、真摯な姿勢で改善に取り組んでおれば、必ずや近い将来、世界で認められる日が来ることと思います。

その日を信じて、前を向いて頑張って参りましょう。

最後に、イチロー選手の視力が0.4ってご存知でしたか?

裸眼で、動体視力のみで、あのスピードボールに対応し、外野を守っているのですよ???

あり得ないですよね・・・。眼科の先生が、「驚異的な動体視力だ。」と、おっしゃっていましたが、あまりに驚いたので、思わず書かずにはおれませんでした・・・。

これから本格的に熱くなって参りますが、体調管理だけは怠りなく!

それでは、5月度はこれにて・・・。

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2007年10月 1日 (月)

グローバル化の規制

もう10月か?とため息をつかれている方が多いことかと思います。
時代の移り変わるスピードと、年齢を重ねるごとに感じる1ヶ月の早さを、最近、切に感じるようになって参りました。(皆様はいかがでしょうか?)

政治の世界では、安部総理が辞任され福田総理が誕生。
プロ野球界では、応援する阪神タイガースが予想外のスピードで脱落し、巨人と中日のマッチレース状態に。
大好きな大河ドラマも、いよいよ、クライマックスである川中島の合戦へと話が進んで参りました。

日々刻々と変化しています。
過去のブログには、一日を大切に。とよくよく書いておきながら、9月度はおろそかにしていた自分もあり、大いに反省している所であります。
夏バテとストレスで体調を崩し気味で、集中できない時があり、日々の体調管理の大切さを改めて感じた9月でした。(同じことを繰り返さぬよう、食事、睡眠、運動には特に気をつけております。)

金型業界では依然として大不況感が充満しており、この1ヶ月間でも大阪で5社程が廃業されたのを耳に致しましたし、建築業界でも構造計算問題に端を発して確 認申請が非常に厳しくなっており、書類を提出しても認可が下りるのに3ヶ月もかかってしまうので、全く工事に取り掛かれない状態が続いていると聞きました。(建築業界も倒産ラッシュのようです。)
とにかく政府にこの窮地を訴え、国としてできる施策を早急に講じて頂くしかありません。(各団体がもっと経済産業省に声を発し、改革のスピードを上げて頂きましょう。)

ただ1つ言える事は、長期的にはグローバル化への規制と中小企業への国家としての援助は不可欠でしょう。
消 費を人口の多い国(中国14億人、インド11億人で世界66億人の約38%)に期待するのは自然な流れで、大手メーカーが海外に進出されることは理解でき ますが、年々、難易度の高い製品までもを視野に入れた現地調達比率を高める話(輸送費の削減が目的)が鮮明になってきており、現地生産希望を耳にすることが非常に多くなりました。

果たして、

  1. 日本の中小企業にそもそもその体力があるのかどうか?
  2. 海外に最新の工作機を並べるだけで、要求精度が出せるのかどうか?

を、真剣に議論する時期に来ているのではないか?と感じます。

私の意見は以下であります。

  1. 日本を下支えしている企業の80%は中小、零細企業であるが故に、資金面で自力で海外に出られる企業はほとんどない。
  2. 最新の工作機を使っても、切削工具の寿命や機械の劣化、プログラムとの関係、セッティング方法など、きっちりとした知識と経験をもって管理・作業をしない限り、要求精度が高まれば高まるほど余計に難易度が増し、安定供給は難しくなるので、又、大きなリコールの問題に発展する。

(現在、プラ型では10ミクロン以下が当たり前になってきておりますが、10年前に日本が30ミクロンの誤差が許された時代から、たったの20ミクロンの進歩を遂げるのに10年の月日を要したのです。)

ここには、技術伝承の難しさの問題が大きく起因しておりますが、何十年もの間、伝承行為は同じ日本語を話す人間の間で行われてきたのです。
又、 大不況下であったここ3年程前までは、精度要求の厳しい仕事しか日本に残っていなかったが故に、ようやく10年でたどり着いた領域なのです。(精度が甘い 仕事が目の前にあってお金をもらえるのであれば、余程の向上心がない限り、誰もあえて厳しい仕事を選択しないでしょう。)

何も絶対に無理だと言っている訳ではありません。
要は、どの分野までが海外で生産できるのか否か。その中で、製造立国日本として、どの分野をブラックボックス化するのか?の住み分け作業が非常に重要になってきていると感じるのです。

何でもかんでも海外に指導しても日本の将来に良い訳はなく、国として各業界の声を真剣に聞き、海外に出ざるを得ない企業には、資金援助と技術流出制限を執り行うべきだと考えます。

又、海外に進出した大手メーカーには、現地調達をしたいのであれば、日本の優秀な企業を子会社化し、共に技術開発を行っていく姿勢を明確に求めるべきではないか?と思います。いかがでしょうか?
それが今後の日本全体が生き残る唯一の道ではないかと考えます。

ある講演会で、これからの時代は“MADE IN JAPAN”ではなく、“MADE BY JAPAN”だとおっしゃっていましたが、真の“メイド・バイ・ジャパン”は大企業だけでなく、中小企業と一体となった中でなし得ないと、日本全体が幸せになれないと考えます。
当然、中小零細である我々も、今後もより一層の努力を図らなければなりませんが、今、生き残っている中小企業は、ここ数年で限界に近いところまで努力してきていると思います。(サラリーも含めて)
一刻も早く、真に日本経済を救える救世主が、政治の世界に出現下さるのを期待したいものですね。

さて、話題を変えますが、今回は私の読んだ本の中で3つ、感銘をうけた言葉を書いてみたいと思います。(皆さんの何かのヒントになればと思います)

1つ目は、作家の塩野七生氏の言葉、
私が歴史から学んだことの1つは、才能ある人間が少なくなったから国が滅ぶのではなく、才能ある人間を活用するメカニズムが機能しなくなったから滅ぶということです。能力ある人間はいつの時代にもいるんです。

2つ目は、松下電器創業者の松下幸之助氏の言葉、
なんとしても二階に上がりたい。どうしても二階に上がろう。この熱意がハシゴを思いつかせる。階段を作り上げる。

3つ目は、ニューヨークヤンキースの松井秀喜選手の言葉、
失敗と上手につきあっていくためには、「どうにもならないこと」ではなく、「いま、自分にできること」に集中するしかありません。

1つ目などは、企業を経営している私にとっては、非常にはっとさせられる言葉で、2つ目の松下幸之助さんはさすが!という表現力ですよね。熱意をこんなに分かり易く、ユーモラスに表現をされていることが非常に印象に残りました。
3つ目は、シンプルなのですが、最近の私の心情とだぶったのかも知れません。

皆様方も、様々な変化の中で、頭の痛い問題・避けたい問題が数多く存在するとは思いますが、絶対に解決するという熱意で挑むべき問題と、「いま、自分にできること」に集中する据え置くべき問題をきっちりと分別し、毎日を誠実にお過ごし下さい。
日に日に涼しくなって参りましたので、風邪などをお引きにならないように。
それでは今回はこれにて・・・・。

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2007年6月 1日 (金)

金型業界と自分達の将来

毎日、夏日のような暑いが続き、気候が少しおかしいな。と感じる今日この頃ですが、皆様方にはお変わりございませんでしょうか?
中国からの黄砂やガスによる光化学スモッグが異常発生したり、春、秋が短く、冬の後すぐに夏が訪れたような気候。

事件では相も変わらず毎日が殺人の連続で、山口の母子殺害事件では意味の分からない弁護をする弁護団。(私個人は本村さんが本当にお気の毒でなりません。彼の将来やこの数年の苦しみを、国として、裁判所として、どう考えてあげるのでしょうか?皆さんでも、弁護団でも、もし自分の家族なら、あんな長期間をかけ て訳の分からない弁護をされたら神経が持ちますか?本村さん本当にがんばって下さい!)
その他、教師や公務員のわいせつ事件や、親子間での残虐な事件の多発。社会保険庁の怠慢な仕事ぶり。

本当にこんな日本でいいのでしょうか?

子供達にも何が良くて、何が悪いのか?説明もできないですし、こんなことでは、次代を背負う子供達に“良識を持て!”と言う方が難しいと感じませんか?
私は、現代の大人の姿勢に大きく問題があると感じています。
子供の引き起こす事件の根源は、全て大人にあり・・・です。
子供達が、今の大人達の引き起こす問題や言動をテレビ等で見て、大人になることに何か夢を持つのでしょうか?いい大人になりたいと感じ、考えるのでしょうか?
難しく考えずにシンプルに、我々大人達が、しっかりと子供達のことや後世のことを考えて発言、行動し、良識のある、心温まるような報道が多くなるように努めていくしかないと考えます。

私見ですが、テレビは何の為に悪いニュースを流しているのでしょうか?(最近の私はその意味がわからなくなってきました。)
私には、伝えるという行為が、子供達にも悪い影響の方が大きく、他の事件を誘発している気がしてなりません。
いっそ、悪いニュースは報道しない方が、事件が減るのでは・・・と感じます。
自分の子供達や孫の時代の為に、後世の為に、現代の我々が存在し、バトンを渡すという使命があるということを、大人達がもう一度再認識する重要性を切に感じます。

さて、今月のブログに移らせて頂きますが、今回はタイトルの通り、この業界の将来や自分達の将来について考えてみたいと思います。
まずは現状から。

2006年度の金型統計では、プラスチック金型業界は全国で約2350社、関西では約420社と言われておりました。

2003年頃には関西で約500社と言われていたのが、もう80社近くも廃業されたの?というのが率直な感想です。

社員数で20名以下の企業が、全体の85%近くと言われており、日本のプラスチック金型業界を支えている人口は、想定で2,350社×平均7名として=16,450人、というところかと推察致します。(5名以下の会社が多いので平均人数はもっと低いかも知れません。)

金型業界全てでも、総件数は2007年度で約9,000件と言われておりますので、平均7名で計算しても、たったの6万人ぐらいで日本の金型産業を支えている計算になります。

参考ですが、プラスチック金型業界では、製品サイズや要求精度によって各社が保有する設備の大きさや技量が違いますので、同業プラスチック型メーカーと言えるのは全体件数2350社の約1/4~1/5程度。

そこに、現代の製品、例えば携帯電話などの高品質・短納期が要望される製品などでは、20名以下の金型メーカーではマンパワーが足らず、日程対応が物理的に不可能なので、大手メーカーからは発注もこないというのが現状です。

全国でも、マンパワー上位のたった15%程度の企業にしか携帯電話の仕事が流れておりません。
計算すると、全国2350社×15%÷5=70.5社、関西では約420社×15%÷5=12.6社となり、支えている件数の少なさがご理解頂けると思います。(あくまで計算上ですが、実態はもっと少ないように感じています。)

今の日本には、携帯電話のような短納期、高品質が求められる製品のみが国内金型メーカーに発注されておりますが、内装部品や大量に使用する部品の金型は、大半がアジア圏への発注となっているのが現実です。
その実態からして、少人数経営の多い金型メーカーには仕事が廻らずに、金銭的に運営していけない=今後も廃業件数が増加していくことはご想像頂けると思います。

そこに、これからの後継者難の問題と少子化や労働人口の問題です。
2006年度版中小企業白書では、後継者難が理由で毎年7万社に及ぶ中小企業が廃業していると指摘されており、東京太田区の産業振興協会では、製造業の経営者の平均年齢は60歳を超えていると報告がありました。
私が金型業界を調べても、圧倒的に昭和30~50年代創業の会社が多く、どう考えてもオーナーさんの平均年齢は60歳を超えていると思います。

金型業界でもそうですが、仕事が少ない→機械化が進みすぎて設備投資額は大きい→若い人材は入ってこない、という現実を直視して、誰が後を継ぐ気になるのでしょうか?

恐らく、この10年間で金型業界は半減するのではないか・・・と想像します。
もしそうなると、日本の物作りの強みそのものが無くなり、資源も技術もない日本となってしまうのです。
大手メーカーや量販店だけが大きく利益を上げても、それは国内の20%にも満たない人達だけが潤っているのであって、それを下支えする中小企業の大半は、次への設備投資や研究をする余力もなく、潤い感からは程遠い現実なのです。

後10年して、下支えする中小企業が半減すれば、大手メーカーにとっても必ず大打撃となるはずです。(このことを大きく問題視し、積極的に取り組まれているメーカー様があることは雑誌で読みました。)
ですので、大手メーカー様も、今儲かったと一喜一憂しているのではなく、子供達の問題と同じように、余裕のある今から、次代のことを考える必要性を感じます。

“共存共栄”

国全体の企業が潤い、協力する気持ちが生まれない限り、真に良い製品は生まれません。
中小企業の中でも努力を怠っている会社や、社会貢献も考えない会社は、今後消えてもしょうがないと思いますし、当然全ての企業を救えないことも理解できます。
しかし、企業として、経営者として魅力のある将来性を感じる会社には、国も銀行も大手メーカーも、もっと具体的な長期的資金援助や、適正発注額の見直し、税金の優遇制度などを積極的に適応していくべきだと考えます。

一刻も早くこの窮地を救っていくことが大事です。
そうして、下支えする中小企業が復興し、新たな技術競争力を身につけない限り、“真に強い国日本”にはなれないと考えます。

今後の日本には、以前にも書いた2010年のオイルピークの問題、そして間違いなく少子化問題や労働人口の減少問題が出てくるのです。

人口は、2004年度がピークの12,769万人で、2050年には推定で100,59万人と言われております。(ちなみに2100年には6,241万人で2004年の半分と推定されています。)
今後、益々国内消費は減る一方なのです。

労働人口(15歳以上の働く意志のある人)は2005年が合計6,770万人(15~30歳1,390万人、30~60歳4,370万人、60歳以上1,010万人)で、2025年には合計6,300万人(15~30歳1,080万人、30~60歳3,980万人、60歳以上1,240万人)となり、合計で約470万人減に対して、15~30歳で310万人減、30~60歳で390万人減、逆に60歳以上は230万人増になると推定されています。

労働人口も確実に減って行くのです。

この労働人口の減少の問題と高齢化、少子化の問題は、必ずや国際競争力の低下を招きます。(いくら設備が発展しても、いい物を作るのは最終的には人です。)

今後の企業は労働力確保の為に、海外に進出するのか、それとも国内で外国人を採用するのか?の2社選択しかなくなるとある本で読みました。
又、社会保障制度については、1995年には約5人に1人の割合で年金受給者を支えていたのが、2000年には4人に1人、2010年には2.8人に1人、2020年には2.3人で1人を支えていく計算になるようです。

2020 年と言えば、私もまだ支払う側ですが、普通に考えても、その時には支払い額が2倍近くないと支えられないでしょうから、私たちはこれから先の将来設計や、 仕事の事など、今後の収入アップに繋がる手立てを、これから真剣に考えていかなければなりません。(厚生年金なんて充てになりませんから。)

未来を想像し、今、できうることを実行し、成し遂げる。
自分達が働く会社で海外に負けない技術を確立し、労働力が少なくても対応できるように智恵を絞ってシステム化していく。
今後、人件費の高い日本人が生き残る道はこれしかなく、その中で収入を高めつつ、自分達の老後や子供達の為に、国を頼らずに自ら貯蓄していくしかないのです。

自分を守りたい・豊にしたい→家族を守りたい・幸せにしたい→会社を守りたい・発展させたい→社会を守りたい・貢献したい。その気持ちの繋がりが、国家をも守ることに繋がるのだと考えますが、いかがでしょうか?

これから益々暑い日が続くと思われますが、体調管理に気をつけ、夏ばてしないようにしっかりと栄養を取りましょう!

最後に、日刊工業新聞社様が、5月30日付けで弊社研究開発所開設の記事をご掲載下さいましたことに対して、深く御礼申し上げます。
ありがとうございました。
それでは今回はこれにて・・・。

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2007年2月 5日 (月)

海外との関係

早いものでもう2月。
皆様方にはお変わりございませんでしょうか?
つい先日まで年末で気ぜわしい、やれ忘年会だ、お正月だと過ごしていたのが信じられない感覚ですよね。
残りはたった11ヶ月。年頭に考え、誓ったことをきっちりと実現する為にも、この1ヶ月というひと区切りを本当に大切にせねばなりませんよね。

さて、年始と言えばご挨拶周り。
お陰様で弊社とは現在30社以上ものお客様がお取引下さっており、本当に光栄に感じますし、いつまでも信頼される会社であろうと社員にいつも話しをし、感謝の心を忘れないよう、毎日社是を唱和しております。
ただ約2週間で西は広島あたりから関西、中部、関東、東北までをご訪問しますと体力的にはきつい部分も正直言ってありました。
しかし、多くの方が体験できない、たくさんのいいお話を頂戴できました。

私にとって毎年この1月は、1年で最もいい刺激を頂け学ぶことが多い月なのです。
なにせ一流企業のトップの方々が直々にお時間を下さり、今年の抱負や戦略を語って下さるのですから・・・。

本やテレビを見ているよりも、生の実態に則したお声やご意見を聞かせて頂けるのですから、これ以上の教材はない!と本当に感謝致しております。(お時間を頂戴した皆様方には本当にありがとうございました。)

これからの企業はどうあるべきか?大手メーカーの動向は?金型同業メーカーの動向は?弊社の品質状況は?顧客満足度は?海外の動向は?これかの日本に残る製品は?・・・etc 私が全く知らない世界のお話もたくさんお聞きでき、いつも幸せ者だと感しています。

結果、総合的に言えるのが、射出成形金型で今後も日本に残るのは焼き入れ型で難易度の高い製品か2色成形金型、またはガラス入りの樹脂化が進んでいく製品の金型、もしくはレンズ系の金型でしょうか。
大手メーカーは、金型メーカーの条件として、製品データーの手直しから手伝ってくれるパワーがある会社で、試作から量産型までを一括で製作可能な信頼できる会社を例年以上に探していること。

海外型メーカーには、台湾系の大手で6万人以上社員を抱える会社が何社もあり、社員の娯楽施設や生活環境をも完備した工場ではなく街を形成したような超大手 企業が存在し、そんな企業が日本の型作りの仕組みを取り入れようとしていること。などなどびっくりするお話もたくさんありました。
実際、昨年末には弊社にも台湾系で超大手の企業の会長様2名がお見えになり、とても日本人では実現不可能な企業規模、運営をされており、規模や考え方の違いに愕然としたものです。(別の超大手企業の1社も近いうちに弊社に見学にこられると思います)

(あなたの会社を見学したいんだ。)と言われれば、皆さんならどうお考えになりますか?
メイドインジャパンを守るが故に絶対に見せないか?
それとも見せるべきなのか?
私は迷いもなくお見せすることを快諾しましたが、考えの根底は、資源もない国で、ましてや請負産業で中小企業である我々が、又は日本の製造業の大部分が、豊富な資金力で器から用意し低賃金で何万人もの社員を雇用して、仕事を集めようとするような企業に真っ向から太刀打ちできるはずがない・・・と。

なら、どの部分まで協力できて、何を認めてもらい、どうやって利益と変えていくのか?を考えることこそが、これから先の中小企業には必要ではないのか?と考えています。
今 月22~23日にはマキノフライス殿の大阪営業所で、1年半程前に共同開発したシステムの導入効果を講師としてお話することも快諾しましたが、これも先の延長上の考えで、もはや日本企業間で競っている時代ではなく、本当に手を組み、高いレベルで競い合う必要性を感じているからこそなのです。

我々はとにかく足元を見つめて品質向上に精進し、企業としての魅力を磨きながら、冷静に国内外の動向にも気を配る!見る!これしか生き残る道はないと考えています。
まさに群雄割拠。戦いそのものだと考えています。
だからこそ、現代の日本の製造業に携わる人々はサラリーマン感覚ではダメなのです。(1月のブログにも書きましたが・・・)
もっともっと高いレベルの製品を、短納期の物作りを考え、早急に編み出さねばならないと考えています。
製造業に携わる皆さん、がんばりましょうね。

話は変わりますが、先日、上野の科学博物館の物作り展を見て参りました。(弊社も出展しております。お越し下さった皆様方には本当にありがとうございました。)

まず、人の多さにびっくりしましたが、子供たちが親御さんと真剣に物作りを見てくれている姿に本当に感動しました。
私も勉強になりましたが、昔のテレビやコンピューター、織機などの変遷や実物展示を見て、現代の社会を支えた昔の職人さん達の偉大さを改めて知ることができました。
本当にいい催しだと感じましたし、ご協力してよかったなーと感じました。
それと同時に、この昔の人達から渡されたバトンを、我々が後世にどう引き継ぐべきなのか?も真剣に考えさせられました。
先の海外との件も含め、私にもまだ答えはありませんし、何が正しいのか?も分かりません。
ただ、しっかりとこの目で見て感じた道を貫きながら、社員とともに早い変化にも対応できる柔軟性も持ち合せた企業となり、しっかりとバトンは渡したいと考えています。

暖冬とはいえ、まだまだ寒い日が続きます。
皆様も体調管理だけは怠りなく。
それでは今回はこれにて・・・。

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2007年1月 5日 (金)

それなりに・・・が通用しない時代

皆さん新年明けましておめでとうございます。

今年も皆様方にとって良い年となるよう心よりお祈り申し上げます。

今年は猪年。猪突猛進ー向こう見ずに突き進むこと。という言葉がありますが、私はそこに省みるという言葉を加えたいと思います。

猪突省猛進ー向こう見ずに突き進み、即省みて、又突き進む。

とにかくスピードと変化が重要な時代ですから、間に省みて変化することが非常に重要なキーワードだと考えています。

それなりに仕事をしていれば・・・が全く通用しない時代になってきたと感じています。

金型業界で考えてみても、何故こんな刃物の食い込みがNGなの?何故こんな磨きムラがNGなの?と、ここ数年だけを見ても信じられない要求がお客様から来る様になりました。

弊社内の製造現場の社員にも、ともすればお客様の品質要求、納期要求が無茶すぎて、社内の営業員が説明しきれていないのだろう・・・と錯覚してしまう人が見受けられます。

それはそれで現場しか見ていない訳ですから仕方のない部分でもあるのですが、その気持ちが心にある以上、絶対に今よりいい品物ができるはずはありません。

新年の挨拶でもその部分を厳しく指摘しましたが、今までのように僕達はがんばっている。これ以上の要求には無茶がある・・・と不平を言っている時代ではないのだと。

世の中の進化と要求は凄まじく、我々請負産業は仕事のある間に要求品質、要求納期、要求コストに応えられなければ、即手を切られる時代であると。

プロとして働くということは、その要求に応えることが絶対条件で、それが個人のため、家族のため、会社のため、社会のために繋がるのだと・・・原点を見つめなおすことの重要性を熱く話しました。

弊社ではサラリーマンという考え方そのものを変えるつもりです。

それなりにやっているだけでは認めるつもりもありませんし、もうそんな時代ではありません。

お客様の要望に応えながら、自分と家族の為から、会社の為、社会の為に利益を残すことを考えて動く。

要求水準は高いかも知れませんが、こういう人しかこれからの格差社会は生き残れないと考えていますので、私はあえて社員に厳しく変化を求めるつもりでおります。

ここ数年の企業存続の鍵は、実はどの会社においても社員の”心の改革”が最も重要だと考えています。

社員の心が変化しない会社は絶対に繁栄しませんし、恐らく衰退していくでしょう。

弊社ではそうならないよう、話をするだけではなく、自社開発の工程管理ソフトや現在作成中の見積もり、経理、日報管理のソフトウェアを有効活用して、人や機械の動きのデーター化、仕入れや利益率がリアルに社内に伝達できる仕組みを作り、社員同士で指摘し合いながら、自己触発してもらいながら、会社と共に発展してもらえるようなシステムを構築して、確固たる企業への変化を社員とともに遂げるつもりでおります。

本年度も松野金型製作所の動向を見守って頂き、引き続きかわいがって頂けることを心よりお願い申し上げます。

それでは、今年も一年間体に気をつけて、皆さんがんばりましょう!

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2006年10月27日 (金)

石油問題

今年も残すところ後2ヶ月になりましたね。

皆さんも子供さんの運動会やご家族での散策など、気分の晴れた10月を過ごされたことと思います。

私も2人の息子の運動会を見学しましたが、年々成長していく姿を見ていると本当に感動しましたし、私もがんばらなければ・・・と強く思わされました。

よそのお子さんが一生懸命演技しているのを見てもジーンとくるものがあり、何だか自分が年をとってきたのを痛切に感じた10月でした。

さて、会社も半期が終わり正確な集計ができましたが、かなり経済情勢が悪くなってきていることを数字上でも実感しました。

石油、銅、鋼材などが相次いで値上がりしていますが、数字にしてまとめて見ると改めて薄利の時代に収益を圧迫していることが鮮明になってきました。

半期で売り上げは前年比95%を達成でき、12月末までの受注が確実に見えましたので、今期も何とか7億円近い売り上げを確保できそうな雰囲気ではありますが、利益率に関してはかなり厳しくなりそうな感じがしています。(お仕事を下さっているお会社様には本当に感謝申し上げます。)

といいますのも、ここ1年での原材料の高騰が売り上げ比率で約2.5%の上昇を招いており、外注比率を抑えているにも関わらず、予測した収益を上げられていないという現象が弊社ではおこっております。

この現象は製造業全般で起こっていると思います。

細かい材料などは金型1型に割り振るのが難しい上に、製作月と仕入月の違いが生じる為に単月の分析が非常に難しくなっています。

弊社でもここ数年の設備投資で内製額を高めることに成功し、仕入れ比率もここ3年は横ばい状態でしたから、外注比率を抑えることに目が行きがちで、まさかここまでの比率で上昇しているとは想像を超えておりました。

弊社も社内に後半での収益性の改善を図るように、そして全員が細かい仕入れにも気を配るように指示いたしました。

各企業とも同じだと思いますが、ここ数年でかなりのムダを排除し、効率化を図ってやっと収益基盤を作ってきたところですので、この原材料の高騰は本当に頭が痛いですよね。

他人事ではないですが、製造業全般で再び倒産件数が激増するような気がしています。

9月頃からそうですが、金型業界も停滞ムードが蔓延し始めており、来年もこの状態が続きそうですから、今からふんどしを締めなおさないといけないな!と感じています。

来期以降の施策を早急に取り決めたいと考えています。

ところで皆さんは政府の景気判断をどう感じておられますか?

いざなぎ景気を超える景気の拡大継続なんて全く実感がないですよね。

何故こんなに実態とかけ離れた感覚なの・・と思いませんか?

これは国民の88%ぐらいが中小企業に勤めているからなのです。

大企業は確かに収益性を回復し個人所得も伸びてきているようですが、要はその配分が中小企業に回ってきていないという構図になっているだけなのです。

だから一刻も早く国としての支援策をまとめ、大企業を含めた指導をしない限り、また多数の失業者が出るような気がしてなりません。

このままだと格差社会は更に拡大の一途ですので、我々中小企業に携わる人々はもっと真剣に自分達のことを考えるべきだと感じています。

ある本で読みましたが、石油生産のピークは2010年だと言われており、欧米や他国では真剣に他のエネルギーを研究しているとありました。

日本だけが楽観的であまり積極的な取り組みをしていないとも書いてありました。

実際、天然ガスや水素、自然エネルギーを実験しているようですが、天然ガスでは車は走らない、ジェット機や船も動かないので、運輸に使うには新しいインフラが必要なようですし、ガスも2020年がピークを迎えるとありました。

水素はあくまで2次エネルギーなので、風力発電で水を分解するなどの1次作用が必要なので、脱石油には難しいと書いてありました。

太陽エネルギーなどの自然エネルギーは低密度で濃縮されない欠点をもつので、分散した使い方しかできないともありました。

要は現代文明では、現状石油にとって変わる物はないと考えるしかないような印象を受けました。

そう考えると日本近郊で起こっている尖閣諸島問題や竹島問題で国家間で必死に領海権を争っていることや、アメリカによるイラク攻撃、北朝鮮問題にまつわるロシア、中国の対応ややりとりを見ていると、実は石油(油田)の取り合い、パイプラインの確保に躍起になっていることが鮮明に見えてきますよね。

日本全体ももう拡大路線は捨て、資源が減ることへの事実に向き合い、技術で勝負をすることと、自然と共生する有機農法に回帰すべきだと思います。(日本の現代農業は1キロカロリーの食料エネルギーの生産に10キロカロリーの石油エネルギーを使っているらしいです。)

ちなみに石油の用途の最大が運輸で、自動車35.5%、航空機1.6%、船舶2.0%の約40%を占め、鉱工業16.3%、電力6.8%、化学原材料で19.1%を占めるそうです。

2010年を境にこの業界も日本全体もまた厳しい現実が必ず待っているのです。

考えると頭が痛いですが、もう4年後の話ですからね・・・。

じっくり考えてみましょう。それでは今回はこれにて・・・。

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2006年10月 5日 (木)

大企業の現状

1ヶ月ぶりのブログになってしまい、お読み下さっている方々には申し訳ありませんでした。

実はこの10月1日に東大阪で、経済産業省ものづくり政策審議室長の前田氏の講演会があり、その後の1時間のパネルディスカッションのパネラーに、東大阪中小企業の代表者3名のうちの1人として選んで頂けましたので、その内容のまとめなどを真剣にやっておりました。

パネラーとしての率直な感想を一言で申しますと、“勇気”が湧いてきました。

前田氏のお話に本当に感動し、一度でファンになってしまいました。(皆さんそうおっしゃってました。)

どんな方かと簡単に表現させて頂きますと、“中小企業の現場を生で見て、声を聞いて、白黒の判断をはっきりさせる、ばりばりの関西弁を話す方”でした。

お役人に、しかもトップにあんなにはっきりと話す方がいるのかとビックリしました。

前田氏のお話しに、企業は人創りだと世間では言うが、そうではなく物創り(製品)などを通じて、1人でも1社だけでも決して作れないんだという共生の概念を子供達に教えていくことが大事であって、それこそが教育であり、人創りであると。

そういう教育が欠けていることが、今の社会が乱れている大きな原因だと強くおっしゃってました。

私も以前にブログで書きましたし、まさに同じことを思っておりましたので、余計に心酔してしまいました。

本当によく中小企業の実態をご存知でしたし、我々金型業界の実情もよくご存知でした。

中小企業と銀行、大手メーカーとの関係も見抜いておられ、はっきりと今後の中小企業に対する支援策もお話し下さいました。(我々が用意した質問が無意味なぐらいでした。)

事前打ち合わせの中では、ここに書けないような内容もお話下さり、本当に現状を変えて下さるという熱意を感じました。

私も面識ができたことで、国に対して直接、中小企業の現状や悩み、打開策をお伝えすることができるようになりましたので、どんどん積極的な意見をしていこうと決意しております。(ひょっとすれば近い将来、お越し頂けるかも知れませんので、本当に楽しみです。)

さて、ブログに移らせて頂きますが、今回は現在起こっている大企業での出来事を私なりに分析し、意見を述べてみたいと思います。

弊社は日本のほとんどの車メーカー様、電機メーカー様、化粧品メーカ様などと直接的、間接的にお取引させて頂いておりますので、金型の打ち合わせ等を通じて、各社様のもの作りへの姿勢が見え、大局的に日本のもの作りの強み、弱みが見える立場にあります。

誠に失礼ながら、我々が納期、品質、コスト、頂戴するデータや折衝の中で感じた各メーカー様に対する悪い印象は、必ず近い将来にそのメーカー様が赤字転落するか?大問題を引き起こすか?ではっきりと形となって現れてきています。

この数年は日本全体が苦しく、私どもも無理はお聞きするように企業努力をして参りましたが、時に無茶をおっしゃる担当者様がおられ、その時には我々も手を引かざるを得ない事態となったこともございました。

何も偉そうに言いたい訳ではありません。

日本全体がもう一度、製造することへの共存共栄の精神を見直し、製造立国日本を、メイドインジャパンを再構築する時期にさしかかっていると感じているからこそ意見を申し上げたいのです。

昨今、様々なリコール問題が多発しておりますが、まずはこのことについて分析してみます。

私が考える一番の理由は、コスト優先の開発期間の短縮が原因で、各技術者間でのすり合わせが減っていること。

これは過去と比べてメーカ様の社内でも減っていると感じますし、各下請けメーカーとも激減していると感じます。

2番目にはメーカー様内がリストラの影響で若返ってしまい、物作りの流れや基本すら熟知しない人が増えてしまっていること。

社員が打ち合わせに行った話しを聞いても、基本も知らない若い方がおられ驚くことが多いです。

3番目には設計のデジタル化が進みすぎてベテランが指示しにくい上に、開発期間が短かすぎて、数値化できない部分を教えられないし、データーに盛り込むこともできない、などがあると感じます。

弊社でもとんでもない大改造がよく飛び込んできますが、客観的に見れば、イニシャルコストにこだわっていたことが、結果全く逆ざやになっているなと感じることが多々あります。

ならば、もっと時間をかけて関係業者で検討し、イニシャルコストを上げてくれれば、気持ちよく良いものが作れたのに・・・。お互いに肉体的にもつらく、嫌な話もせずに済んだのに・・・。と感じたことが多くあります。

生意気申しますが、各メーカー様も社内でのミス対応の浪費時間と支払いコストが吸い上げられれば一目瞭然だと感じますし、何よりリコール対応にどれくらいの費用がかかっているのかな?と思います。

その分を中小企業に還元すればもっと問題は消えたと思います。

このリコールの問題は、我々金型作りでもそうですが、問題の大部分は70%設計で決まると言っても過言ではないでしょう。

メーカー様内での製品設計なら、なお更、設計段階でのチェックが比重を占めると思います。

ですので、リコール問題の解決策は、製品の設計段階から関係業者を集めて、製作期間を少しでも伸ばすことに尽きます。(スピーディーな会議はテレビ電話などで充分でしょう。)

そしてイニシャルコストを上げて共存共栄できる関係を作る。

私見ですが、これが一番の解決策だと考えます。

メーカー様の中には自力で教育を強化し、管理力強化、自製力強化をしようとしている姿も拝見しますが、逆にそこは日本の中小企業を最大限に利用する方法を模索され、メーカー様内ではもっと開発と販売の強化に力を注ぐべきだと感じます。

絶対に全てを内製化することは不可能なのですから。

実際、私が今感じているのは、メーカー様が何故量販店に負けているの?ということ。

言い方は悪いですが、良い物を作れば、今の世の中必ず売れますし、量販店はただ店の大きさと価格だけを競っているのであって何も自分達では生み出していない。

IT業界もそうですが、世の中の力のバランスがおかしすぎると感じています。

物作りで一番凄いのは開発するメーカー様で、それを作ることで支えるのが製造企業、売ることで支えるのが量販店でなければなりません。

ITや量販店で働いている方々は一生懸命で罪はないですが、物を作っている会社のトップにおられる方々が、お金だけで誇りを捨て頭を下げているからいけないのだと感じます。

メーカー様が頭を下げる、価格支配もされる、揚げ句は支給部品の調達先も減ってきている現状の中で、例えば液晶用偏光板ではコストアップ方向となり、自分達の首すら絞まってきているのが実態だと思います。

昔のように町の量販店を絶対に復活させるべきだと思いますし、アフターフォローもしっかりやってくれるので、買う方も安心という人も結構多いと感じます。

量販店は教育が行き届いてなく、説明やフォローで不満を感じることが私は多いです。

メーカー様がメーカーとしての自信と誇りを持って運営され、共存共栄の精神を見直され、今のもの作りの実態を変えない限り、中小製造業の復興もなく、業者数は更に激減していき、次世代の技術者さえいない日本になってしまいます。

今の日本はこのことに真剣に向き合う時だと思います。

生意気申しましたが気を悪くされた方はお許し下さい。

それでは今回はこれにて・・・・。

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2006年5月30日 (火)

M&A・採用について

前回のブログでは内容と日付けがおかしかったですね。

実は4月18日に少し作っておいて下書きとして保存し、次に5月上旬に時間を作って作成したのですが、日付けを変えるのを忘れていました。すいませんでした。

さて今回は、今、実際に私が考えている2つの内容について書いてみますので、読まれた方で、ご協力頂けるようでしたら、ご一報下さいませ。

まず、1つ目はM&Aについてです。

真剣に手を組むお会社がないか探しています。

以前のブログにも、早く協力体となって、ある程度の企業規模で営業し、仕組みとシステムを作りあげないと、数年後に必ずもう一度受注難に遭遇すると書きましたし、小さな規模では、仕入れ費を計画的に抑制していくことは絶対にできないと書きました。

ましてや今後、大手海外型メーカーに設備投資では太刀打ちできるはずはないので、早いうちに(3~5年内)海外型メーカーから技術や仕組みを教えて下さい・・・と言われる企業規模と企業体制を確立すべきだとも書きました。

早く実現すべきだと、本当に考えています。

場所は関東か九州が第一希望で、関東は川崎工場から近ければ言うことありません。

今は本社37名、川崎4名で運営しておりますが、川崎や九州で5~15名規模のお会社が提携くだされば、最大70名規模で戦いたく考えています。

後継者難、売り上げ難、仕入れ難、人材難などで、行く末を悩んでおられる方がおられれば、是非ともお声がけ下さい。

弊社も、私も、ドン底を見たしそれを脱してきました。

前社長も私も、うその嫌いなまっすぐな人間です。

”人こそ全て”と考え、とにかく話をすることを心がけ、今の人材をどう伸ばし、どう夢に近づくか?ばかりを考えています。

もし、協力頂ける会社があったら、必ず社員の皆さんが、幸せに、目的意識を持って働けるよう導いてみせます。

まずは、仕事の協力関係から始めれば、安心して理解頂けることと思います。

私も社員も若い会社ですが、関西で精密外装品金型を作れる会社としては、実力と規模でトップ10には充分位置していると思います。

私の現38歳という年齢と、社員の平均年齢40歳ということから考えても、今後、他の金型メーカーに劣っていく部分はないとも考えています。

必ずWIN-WINを実現して見せますので、是非ともご一報下さいませ。

宜しくお願い申し上げます。

2つ目は採用面ですが、上記の私の考えに賛同でき、情熱を持って戦って頂ける人を希望します。

経験者で45歳くらいまでの方なら言うことありません。

若い方で経験がなくても、常識と情熱がある方なら採用を考えます。

弊社では今年から退職金の制度も充実させ、社員には一人一人説明しました。

恐らく我々規模では、金型メーカーではほとんどない取り組みだと思います。

今年からは、社員への健康配慮で、社内に毎週水曜日に専門医に来て頂いて、鍼灸治療をスタートさせています。

就業時間中の自由参加ですが、今では26名が月1回治療を受けているようです。

普段はなかなか治療に通えないだろうし、事前予防としては通わない人が圧倒的に多く、体への投資と配慮をほとんどしていないようでしたので、長い目で見れば必ず社員の為になるし、イコール会社にとってもプラスになると考え実行しました。

かなり好評のようで良かったなーと実感しています。

中小企業では有給休暇は取りにくく、取れないものですが、弊社では3年前から有給消化制度も策定し、年4回は週末にひっつけて絶対に計画的に休めるようにしています。

これも、社員数の増加と働く意識の改革を5年来行ってきて、ようやく実現できたものです。

休みも増え、昨年の設備投資で残業時間も減る傾向(平均48H)にある中で、4年連続増収増益(利益率はまだ厳しいですが)を達成できているので、本当に自信も芽生えました。

必ず成せばなりますし、考えて行動すれば未来は開けます。

夢は思い続ければ、必ず実現できると思っています。

全く別の事業も手がけており、恐らくここ1~2年で形ができるでしょう。

必ず儲けて、社員を幸福に導きたい。

そんな私達と一緒に働いてくれる仲間を真剣に探しています。

以上、上記2つについてエントリー下さるのであれば、ホームページよりメールを下さい。

時間を作りお会いしましょう。

暑い時期に突入しますが、皆様もお体には気をつけて。

それでは、今回はこれにて・・・。

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2005年12月13日 (火)

少子化問題と教育について

今回は少子化問題に対して私の意見を書いてみようと思います。

人口は、2006年に総人口1億2778万人をピークに、年々減少が始まります。

私はこのことが、最も将来への危惧すべきことだと考えています。

将来の日本経済を支える今からの子供たちが、年々大幅に減っていくのですから、当然国力は落ちていく一方です。

早く真剣に対策を講じないと、国の収支バランスは悪化の一途。

総税収入は減り、税率ばかりが上がる。

すると国が国民を守ってくれるという考えは余計に薄くなっていき、更に個人競争が激しくなって、格段に貧富の差がついていく。

今よりも、もっと心の貧しい国に成り下がってしまう。そう感じます。

何故、みんな少子化傾向になってしまったのか?

よくテレビなどで討論しているのを見ますが、ほとんどが個人収入の低下と物価の上昇による家計の難しが第一要因で、第二要因に男女平等による女性の自立、が言われています。

確かにその通りと感じますが、私個人は何か欠けている気がしてなりません。

それは、もっとも基本的な教育の欠如、”人として生まれてくるとはどういうことなのか?”ということだと思います。

人間は自分一人では当然生きていけない。

経済、社会、地域、こういうものをみんなで力を合わせて守っていくことが、自分達にもつながるのだ!という教育。

男性として女性として産まれ、後世の繁栄と安定を考えることへの教育。

こういう教育が、家や学校で失われていることが最大の要因と考えます。

女性にも優秀な方がたくさんおられ、社会進出は大いに良い事だと思いますが、今の若い女性の風潮を見ていると、”結婚は30歳くらいで、いい男性がいなければ、それでもいい”と考え、働いている人が圧倒的に多いように感じます。

私は、女性を差別するつもりは毛頭ありませんが、この風潮による考えの影響が、かなり大きいのではないかと考えています。

私も男性ですが、”今の男性は頼りがいのない人が多い”とは確かに思います。

しかし実際、働いて20代後半以降で結婚した女性を見ると、非常に多くの女性が不妊症で悩んでいるように思います。(私の周りにもたくさんいます。)

高齢出産の技術が進歩し、年々高齢での出産が可能になってきていますが、もし一人産んでも、子供が手が離れる5歳ぐらいの年齢になった時には、女性は30代前半~半ばくらいで、産めてもあと一人だけとなり、ほとんどの人は経済的な面も含め子供一人だけとなってきているように思います。

女性にはやはり出産適齢期があると思います。

その適齢期に男性と同じように仕事をしているが故に、体調不良を引き起こし、不妊症になっている例が多いと思います。

やはり根本的な体の作りが違うのです。

なので女性にも男性にも、早く子供を産んで、育てることの本質と大切さをしっかりと教えるべきだと考えます。

男性には家族を守る自立心を、女性には元気な子供を産み、育てるすばらしさと、定めをしっかりと教育すべきだと思います。

そして、適齢期で産んだことへの褒賞や制度を充実させ、3歳以上に育て上げた女性には、率先して就職を斡旋し、優先して保育施設を安く使える制度を作るべきだと思います。

女性にも社会活躍の場と機会は絶対に与えてあげるべきです。

国としての施策と教育の方向が違ってきているのを、今こそ直すべきだと考えます。

最近非常に理解しがたい犯罪が増えていますが、これも根本的な”心の教育”が欠けているからだと思います。

テレビや新聞も、連日あった事件を詳細に取り上げていますが、何も抑止力となってなく、メディアも真剣に”もっと人の本質”にスポットをあてるべきだと思います。

以前に、小学校の先生と生徒の話で、自分達が低学年から飼育したブタを、卒業と同時に後輩に譲るべきか?食肉業者に手渡すべきか?で数ヶ月間一緒になって”生”について議論していました。

”後輩に譲ればいいじゃない”と思いましたが、ブタが大きくなってきていたので、ケガをさせる恐れがあるので・・・ということでした。

12歳の子供達の意見も真っ二つに別れ、私がビックリするような、立派な意見を語る生徒がたくさんいました。

先生もどちらも正論で悩んでいましたが、最終的には生徒もその大好きな先生に委ねることに決定しました。

先生は卒業式に、食肉業者に渡す結論を生徒に告げましたが、その時に”みんなが生について一生懸命考えてくれたことが、本当にうれしかった。みんな間違っていません。ありがとう。”と言って全員号泣していました。

ブタを飼育し始めた時には、まさかここまでの問題になるとは、先生も考えていなかったとは言ってましたが、私も妻も子供達も泣きました。

こういう心温まる話は、世の中にたくさんあるはずです。

毎日こういう報道を見ていれば、すがすがしい気持ちになって、必ず悪い心は消えていくと思います。

最近世の中がおかしく感じます。(皆さんも思いませんか?)

それを直すのも私達の責務だと思います。

まずは報道のあり方が一番の近道と考えますが、いかがでしょうか?

毎日心温まる話が聞けると、すばらしいですよね。

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2005年10月25日 (火)

今後金型メーカーが生き残るには?

金型メーカー各社が、現在様々な取り組みをしておられることと存じますが、今日は私の視点で、今後金型メーカーとして生き残るには?を書いてみたいと思います。

数年前に最初に感じたことは、小、中規模の企業が多いのに、何故手を組まないのか?何故大きな協力体となって戦わないのか?でした。

数年前の熾烈なコストダウンは、明らかに各社、自社のことしか考えて動いていなかったことが最大の要因。

なだれを打ったように、平気で20~30%コストダウンをさせられましたよね。

これは、協力する風土、つながる意識、業界を守る意識、同業者意識が昔から薄く、その頑固な体質そのものが招いた、象徴的な出来事だったと思います。

もうひとつは、その値下げで受注した企業の80%は、金型一品、一品の収支管理がドンブリ勘定であり、緻密に見ていた企業が圧倒的に少なかったことが上げられると考えます。

回収は3~4ヶ月先、仕入れ支払いは翌月では、原価管理をしていなければ、徐々に経営が悪化していき、全く気づかないうちに手元資金は尽き、銀行も相手にしてくれない・・という流れになるのは当然です。

仕入れ比率が数パーセントづつ上がっているのに気づいていれば、発注前に安く買う工夫もでき、団体で交渉すれば、当然安く購入できる物はたくさんあったはずです。

何故そうなってしまったのか?

答えは一つ、昔は待っていても仕事が来たので、営業をせず”外の世界を見ない習慣”がこの業界のオーナーにはびこっていたことに尽きると思います。

営業?にでても社長だけ、経理は奥さんや女性の方なので、分析する手段すら分からない。それでは駄目です。

ですので、まず最初に行うことは、自社に営業に行ける人材がいるのかどうか?営業に行って自社を売りこめる要素があるのかどうか?自社がマーケティングを行う知恵と知識を持っているのかどうか?を考えるべきなのです。

優良なお客様とお付き合いできるだけで、銀行関係など、全ては好転します。

そして、常に世間の動きを知らない限り、最良の策など浮かぶはずもありません。

”技術があれば仕事がくる!”のは、世界に誇れる、日本でも1,2を争う技術を持った会社のみなのです。

次には、収支管理体制を作ること。

中小企業では一見無駄に感じますが、これをやらない限り、戦略的に仕入れ全体を抑制することは不可能です。

私は、このたった2つが最重要ポイントと考えています。

技術があるから会社を興す訳ですが、営業マンと収支管理専任者を採用すれば、結局人数規模が膨らんでいき、それができている会社はまた伸びる!・・・それだけだと思います。

しかし、そこには優秀な人材の採用活動が必要なので、採用できる手段と、会社としての魅力がないと、人を集めることは不可能です。

ですので、冷静に自社を分析して、実現不可能と感じたら、力のある会社と資本関係を結ぶか?業務提携をするか?を早く実行しないと、どんどん2極化の波に飲み込まれるだけだと思います。

自社のみで戦っても、国内や大規模な海外型メーカーに太刀打ちできるはずもありません。

弊社もまだ42名の小規模ですが、ここ6~7年で国内部品加工メーカー3社(約40名)、韓国、台湾メーカー2社(60人)との業務提携体制を確立し、どんな量でも捌ける、つねにコストダウンを見据えた動きも活発に行っております。

また、社員教育のできる人材も採用、体制も作り上げ、ISO取得に向けた教育も積極的に推進中です。

これも、20~30名時代では考えられなかったことで、40名の人材がいるからこそ、考える余裕と着手ができているのだと、つくづく感じます。

私は、もう少し規模を拡大したいと考えています。

今後は企業としてのスケールメリットも重要な問題です。

もし、松野金型と提携下さるのであれば、HPからメールをいれて下さい。

ここ数年で横のつながりを強化しないと、”世界で重要な存在”であるにも関わらず、思うようにいかない時代が、もう一度くるように思います。

生意気申しましたが、本当にそう感じています。

製品化の中で一番難しいことをやっているのですよ。

もっと自信と誇りを大事にして、業界を・自分たちを守りましょうよ!

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