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2006年10月 5日 (木)

大企業の現状

1ヶ月ぶりのブログになってしまい、お読み下さっている方々には申し訳ありませんでした。

実はこの10月1日に東大阪で、経済産業省ものづくり政策審議室長の前田氏の講演会があり、その後の1時間のパネルディスカッションのパネラーに、東大阪中小企業の代表者3名のうちの1人として選んで頂けましたので、その内容のまとめなどを真剣にやっておりました。

パネラーとしての率直な感想を一言で申しますと、“勇気”が湧いてきました。

前田氏のお話に本当に感動し、一度でファンになってしまいました。(皆さんそうおっしゃってました。)

どんな方かと簡単に表現させて頂きますと、“中小企業の現場を生で見て、声を聞いて、白黒の判断をはっきりさせる、ばりばりの関西弁を話す方”でした。

お役人に、しかもトップにあんなにはっきりと話す方がいるのかとビックリしました。

前田氏のお話しに、企業は人創りだと世間では言うが、そうではなく物創り(製品)などを通じて、1人でも1社だけでも決して作れないんだという共生の概念を子供達に教えていくことが大事であって、それこそが教育であり、人創りであると。

そういう教育が欠けていることが、今の社会が乱れている大きな原因だと強くおっしゃってました。

私も以前にブログで書きましたし、まさに同じことを思っておりましたので、余計に心酔してしまいました。

本当によく中小企業の実態をご存知でしたし、我々金型業界の実情もよくご存知でした。

中小企業と銀行、大手メーカーとの関係も見抜いておられ、はっきりと今後の中小企業に対する支援策もお話し下さいました。(我々が用意した質問が無意味なぐらいでした。)

事前打ち合わせの中では、ここに書けないような内容もお話下さり、本当に現状を変えて下さるという熱意を感じました。

私も面識ができたことで、国に対して直接、中小企業の現状や悩み、打開策をお伝えすることができるようになりましたので、どんどん積極的な意見をしていこうと決意しております。(ひょっとすれば近い将来、お越し頂けるかも知れませんので、本当に楽しみです。)

さて、ブログに移らせて頂きますが、今回は現在起こっている大企業での出来事を私なりに分析し、意見を述べてみたいと思います。

弊社は日本のほとんどの車メーカー様、電機メーカー様、化粧品メーカ様などと直接的、間接的にお取引させて頂いておりますので、金型の打ち合わせ等を通じて、各社様のもの作りへの姿勢が見え、大局的に日本のもの作りの強み、弱みが見える立場にあります。

誠に失礼ながら、我々が納期、品質、コスト、頂戴するデータや折衝の中で感じた各メーカー様に対する悪い印象は、必ず近い将来にそのメーカー様が赤字転落するか?大問題を引き起こすか?ではっきりと形となって現れてきています。

この数年は日本全体が苦しく、私どもも無理はお聞きするように企業努力をして参りましたが、時に無茶をおっしゃる担当者様がおられ、その時には我々も手を引かざるを得ない事態となったこともございました。

何も偉そうに言いたい訳ではありません。

日本全体がもう一度、製造することへの共存共栄の精神を見直し、製造立国日本を、メイドインジャパンを再構築する時期にさしかかっていると感じているからこそ意見を申し上げたいのです。

昨今、様々なリコール問題が多発しておりますが、まずはこのことについて分析してみます。

私が考える一番の理由は、コスト優先の開発期間の短縮が原因で、各技術者間でのすり合わせが減っていること。

これは過去と比べてメーカ様の社内でも減っていると感じますし、各下請けメーカーとも激減していると感じます。

2番目にはメーカー様内がリストラの影響で若返ってしまい、物作りの流れや基本すら熟知しない人が増えてしまっていること。

社員が打ち合わせに行った話しを聞いても、基本も知らない若い方がおられ驚くことが多いです。

3番目には設計のデジタル化が進みすぎてベテランが指示しにくい上に、開発期間が短かすぎて、数値化できない部分を教えられないし、データーに盛り込むこともできない、などがあると感じます。

弊社でもとんでもない大改造がよく飛び込んできますが、客観的に見れば、イニシャルコストにこだわっていたことが、結果全く逆ざやになっているなと感じることが多々あります。

ならば、もっと時間をかけて関係業者で検討し、イニシャルコストを上げてくれれば、気持ちよく良いものが作れたのに・・・。お互いに肉体的にもつらく、嫌な話もせずに済んだのに・・・。と感じたことが多くあります。

生意気申しますが、各メーカー様も社内でのミス対応の浪費時間と支払いコストが吸い上げられれば一目瞭然だと感じますし、何よりリコール対応にどれくらいの費用がかかっているのかな?と思います。

その分を中小企業に還元すればもっと問題は消えたと思います。

このリコールの問題は、我々金型作りでもそうですが、問題の大部分は70%設計で決まると言っても過言ではないでしょう。

メーカー様内での製品設計なら、なお更、設計段階でのチェックが比重を占めると思います。

ですので、リコール問題の解決策は、製品の設計段階から関係業者を集めて、製作期間を少しでも伸ばすことに尽きます。(スピーディーな会議はテレビ電話などで充分でしょう。)

そしてイニシャルコストを上げて共存共栄できる関係を作る。

私見ですが、これが一番の解決策だと考えます。

メーカー様の中には自力で教育を強化し、管理力強化、自製力強化をしようとしている姿も拝見しますが、逆にそこは日本の中小企業を最大限に利用する方法を模索され、メーカー様内ではもっと開発と販売の強化に力を注ぐべきだと感じます。

絶対に全てを内製化することは不可能なのですから。

実際、私が今感じているのは、メーカー様が何故量販店に負けているの?ということ。

言い方は悪いですが、良い物を作れば、今の世の中必ず売れますし、量販店はただ店の大きさと価格だけを競っているのであって何も自分達では生み出していない。

IT業界もそうですが、世の中の力のバランスがおかしすぎると感じています。

物作りで一番凄いのは開発するメーカー様で、それを作ることで支えるのが製造企業、売ることで支えるのが量販店でなければなりません。

ITや量販店で働いている方々は一生懸命で罪はないですが、物を作っている会社のトップにおられる方々が、お金だけで誇りを捨て頭を下げているからいけないのだと感じます。

メーカー様が頭を下げる、価格支配もされる、揚げ句は支給部品の調達先も減ってきている現状の中で、例えば液晶用偏光板ではコストアップ方向となり、自分達の首すら絞まってきているのが実態だと思います。

昔のように町の量販店を絶対に復活させるべきだと思いますし、アフターフォローもしっかりやってくれるので、買う方も安心という人も結構多いと感じます。

量販店は教育が行き届いてなく、説明やフォローで不満を感じることが私は多いです。

メーカー様がメーカーとしての自信と誇りを持って運営され、共存共栄の精神を見直され、今のもの作りの実態を変えない限り、中小製造業の復興もなく、業者数は更に激減していき、次世代の技術者さえいない日本になってしまいます。

今の日本はこのことに真剣に向き合う時だと思います。

生意気申しましたが気を悪くされた方はお許し下さい。

それでは今回はこれにて・・・・。

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